入浴より安全で体にもいい サウナの誤解と正しい楽しみ方

上手に活用したい(C)PIXTA

「2010年に改定された慢性心不全に対する日本循環器学会ガイドラインで、和温療法はクラス1(有効)として掲載され、積極的に推奨される治療として循環器専門医からも承認されています。5年前には、和温療法は慢性心不全に対する『高度先進医療』として高度先進医療専門会議で承認されました」

 現時点で、この治療法は保険適用されていないがそれには理由がある。

「高度先進医療に指定された期間内に診た患者さんは拡大した心臓が縮小し、歩行速度が上がるなどの多くの効果が確認できたのですが、心不全を診断するための指標であるBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)は薬で治療した群と比べて有意差が出なかった。患者さんが重症者だったこと、患者数も1人10回の治療回数も少なすぎたことも原因と考えています」

 その後、海外の医療機関が行ったサブ解析で多くの優位性が指摘されたことから複数の医学会の推薦による保険収載の動きがあるという。

2 / 5 ページ

関連記事