遺伝性乳がん・卵巣がんの医師からの情報提供は2割

「がん家族歴」把握度は非常に高い(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 遺伝性乳がん・卵巣がん(HBOC)について医師からの情報提供は2割にとどまる――。乳がん・卵巣がん患者を対象にした製薬会社「アストラゼネカ」の調査で判明した。

 乳がん、卵巣がんには、親から受け継がれた特定の病的な遺伝子変異が要因となるものがある。それがHBOCだ。

 HBOC患者は、一般の人よりも乳がん発症率が6~12倍、卵巣がん発症率が8~60倍高いといわれている。遺伝子検査で調べられ、HBOCであれば予防的に乳房の切除や卵巣・卵管の摘出で将来の発症を回避する手があるが、日本では遺伝子検査も含めて保険適用ではない。

 今回の調査では、6割以上の患者が遺伝性の可能性について医師からの情報提供を希望。また、自身の「がん家族歴」把握度は非常に高く、HBOCについて説明を受けた患者の7割が自身のがんとの関連性を意識したことも分かった。

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