独白 愉快な“病人”たち

元クリスタルキング田中昌之さん 心筋梗塞が人生の転機に

退院後は100メートル歩くのもやっとだった(C)日刊ゲンダイ

 脳に酸素が回ってないから、意味不明な行動をしながら救急車の到着を待ちました。深夜のサイレンでご近所の人が集まってきてしまったので、そんな中をストレッチャーに乗せられて運ばれるなんて死んでも嫌だったんですけど、「歩ける!」と言うオレの抵抗もむなしく、結局、乗せられちゃいました。あまりのカッコ悪さに“もう終わったな”とがっくり力が抜けました。覚えているのは、救急車の後部ハッチがバタンと閉まった瞬間までです。

 ここからはマネジャーに聞いた話になりますが、搬送中に心肺停止になりました。AEDを3回やっても心拍が戻らなかったので、覚悟もしないといけないと思ったそうです。でも4回目で蘇生しました。自分は覚えていませんが、その後は意識が行ったり来たりしていたみたい。おかしいのは、意識が遠のきそうになった自分に名前を呼びかけると、「ハーイ!」と元気に返事をしたってこと。長年染みついた反応ってすごいですね(笑い)。

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