がんと向き合い生きていく

がん治療を受ける病院はどう選べばいいのか

佐々木常雄氏(C)日刊ゲンダイ

 また、病院を選ぶ際は、インターネットなどで「症例数が多い」「手術実績が豊富」といった情報をチェックするのもポイントのひとつです。さらに、医師だけでなく、多くの職種が協力してひとりの患者を支えるシステム(キャンサーボードなどのチーム医療)ができている病院であるかも重要です。

 がん拠点病院は、症例数、手術実績、チーム医療の体制などが考慮され、指定されます。東京都では、国が定めた「地域がん診療連携拠点病院」のほかに、都が指定した「東京都がん診療連携拠点病院」「東京都認定がん診療病院」「がん診療連携協力病院」などが、レベルの高い診療ができる病院として認められています。もちろん、拠点病院に指定されていなくても、たとえ小さい規模の病院でも、がんの種類によってはしっかりした治療ができる施設も数多くあります。

 病院に「がんの専門医がいるかどうか」を心配される患者さんも増えています。ただ、「専門医」とは、神の手を持っているといわれる心臓外科医や、内視鏡治療ではぴかいちの腕を持つ医師、あるいは膵臓がん手術の達人といったような“スーパードクター”を指しているわけではありません。今後、統一した専門医制度が本格的に始まりますが、専門医の資格認定は「研修病院での研修」を終え、「規定の患者数を経験」し、「標準治療ができる」ことが条件の一部となっていて、卒後6~7年目ごろから受験資格が得られることになっています。納得いく治療を受けるためにも知っておくべき知識でしょう。

 これらのポイントを参考にして、適切ながん病院を選択していただければと思います。

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佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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