男も知るべし 女性ホルモンの不思議

男性の認知率は1割 定期的なヤツ当たりの正体はPMS

機嫌をとってもダメ
機嫌をとってもダメ(C)日刊ゲンダイ

「食べ終えた食器も洗えないの。子供と一緒ね。ウチには子供がいないのに、おかしいわぁ~」

 ワケもなく妻にキレられた経験がある夫は少なくないだろう。そこに反論したら火に油で、“台風”が去るのを待つのみだが、振り返ってみると理不尽にキレるのには周期があったりする。

“理不尽ギレ”は、女性ホルモンのひとつ、黄体ホルモンが悪さをしている可能性があるという。

「女性ホルモンには、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモンがあります。卵胞ホルモンは情緒安定に働き、黄体ホルモンは不安定にさせる。その黄体ホルモンは排卵後から分泌が増え、生理前1週間にピークを迎えます。生理前の女性がイライラしやすいのはそのせいです」(聖路加国際病院内科名誉医長の西崎統氏)

 男性も妻や彼女の生理日を手帳やカレンダーに記しておけば、対応しやすい。目安としては、前の生理があった日の3週間後から“理不尽ギレ週間”が始まる。

 医学的にPMSと呼ばれるその状態は、小林製薬の調査によると、女性の9割が経験するが、男性の認知率は1割。理不尽な怒りがホルモンの仕業と分かれば、寛容な気持ちで接することもできるだろう。

 痛みや抑うつなどもPMSの症状で、ひどい場合は、低用量ピルでまとめて解消する。ピルの使用は男女の生活に直結するだけに、2人で話し合うといい。

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