気鋭の医師 注目の医療

10年で腰痛治療5万人 「痛みナビ体操」で改善率85~90%

お茶の水整形外科・機能リハビリテーションクリニックの銅冶英雄院長(提供写真)

■薬は極力使わず、急性期で2カ月、慢性期で半年

 では、診療はどのように進められるのか。リハビリ時にどのような体操で痛みが改善するかを、痛みをナビゲーションして腰痛をタイプ分けするという。

「腰痛は、体を後ろに反らすと楽になる『後屈改善型』、前に曲げると楽になる『前屈改善型』、腰を左右に動かすと楽になる『側方改善型』の3つに大別できます。その患者さんのタイプや症状の程度などに合わせて、理学療法士が体操を指導します。それを持ち帰ってもらい、自宅や職場で毎日実践してもらいます」

 たとえば最も多い後屈改善型では、①壁に両手をついて立つ②腰を前に突き出しはじめる③さらに腰を反らす。この体操を10回1セット、1日に5~6セット行う。

 通院は月に1~2回、痛みの状況を確認し、体操の調整をする。体操をマスターして、患者本人が腰痛をコントロールできるようになれば卒業(通院終了)だ。

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