大人の発達障害に効果 リハビリプログラムを実施医が解説

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 発達障害は生まれつきの障害だが、成人になるまで診断を受けたことがない人は、発達障害自体は軽症だ。

「こういう人は『興味のあることには集中して取り組む』など疾患の特性から、学習面で高い能力を有していることが多い。だから学生時代は問題なく過ごしてきたが、社会人になって、対人関係などで不適応を起こしている」(五十嵐院長)

■不適応か減少

 その「不適応」にどう対処すればよいか? 医療関係者が「○○の時は△△すればよい」と一方的に伝えるのでは十分に対処しきれない。働くビジネスマンだから理解し合える「不適応」もある。患者同士が日々ぶち当たる「不適応」について経験や知恵を共有し、乗り越える術を身につけていくのだ。

 各回ごとに「空気を読む」「段取りを組む」「情報を整理する」などテーマが決まっている。前半1時間半は心理士ら専門家の解説、後半1時間半は患者同士7~8人が輪になっての話し合いという構成。前半で疾患についての理解を深め、後半で先に述べた「不適応を乗り越える具体的な術」を学ぶ。継続して受けることで「対人関係などのトラブルが減った」と話す患者は少なくない。

2 / 4 ページ

関連記事