高脂血症治療薬トップ100の総売り上げ(2015年)は3511億円、糖尿病治療薬(約3600億円)と互角の市場規模を誇っています。ジェネリックは74種類がランクインしており、処方量の合計は約18億3000万錠で、全処方量の36.8%を占めています。ただし金額ベースでは約763億円で、市場占有率は21.7%でした。
売り上げトップ10を〈表〉にまとめました。スタチン系のクレストール錠2.5ミリグラムが725億円でトップ。3位にもクレストール(5ミリグラム)で、合わせて1000億円を超えています。スタチンは肝臓におけるコレステロールの生産を抑える働きがあります。1980年代から売り出されたものが第1世代、1990年代が第2世代、今世紀に入ってからのものが第3世代と呼ばれています。第3世代は旧来のものと比べてLDL(悪玉)コレステロールを下げる作用が強いため、「ストロングスタチン」などと呼ばれることもあります。クレストールはその代表格。リピトール(5位、6位)、リバロ(7位、10位)も同じ仲間です。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。