気鋭の医師 注目の医療

働く中年層のための予防医療 ネット問診で待ち時間を短縮

MIZENクリニック豊洲の田澤雄基院長(C)日刊ゲンダイ
MIZENクリニック豊洲(東京都江東区) 田澤雄基院長

 オフィスビルが立ち並ぶ東京・豊洲。同院は近隣で働くサラリーマン・OL層をターゲットに夜間診療(平日18~22時)を行っている一般内科クリニック。昨年春、5人の若手医師(28~30歳)によって開院したばかりだが、どんな考えで設立されたのか。

 管理責任者で、「医師」「研究者」「起業家」の異なる3つの顔をもつ田澤雄基院長が言う。

「すでに症状が出ている高齢者は積極的に医療機関にかかっていますが、持病を放置しがちなのは働き盛りの人たち。当院は、まだ合併症が出ていない生活習慣病や軽い急性期症状の患者さんを中心に、心と体の両面から診て病気を未然に防ぐ予防医療をコンセプトにしています。患者さんの7割は30~40代です」

 会社の健診などで生活習慣病になりかけの数値を指摘されても、会社員だとつい放置してしまう。

 その大きな原因は、「会社帰りに医療機関が開いていない」「忙しくて時間がとれない」などの時間的なハードルだ。夜間診療に特化したのも、その課題を取っ払う意味があり、医療機関側が患者の都合や生活スタイルに近づく医療を試みている。

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