東京都健康長寿医療センター循環器内科顧問の桑島巌氏が言う。
「医師団と聞くと仰々しいですが、長嶋さんやオシムさんに行われた治療は一般の人でも受けられます。治療費は、05年から公的保険でカバーされますから、特別なものではありません。VIPとの違いがあるとすれば、がんの治療など医療費がかさむケースです」
■菅原文太さんの陽子線治療は当時285万円
実は、退院した2人がリハビリ治療を受けたのは、東京のリハビリ専門病院だ。BSフジで、右腕にギプスをはめたミスターが「イチ、ニー、シャン、シー」と「サン」と言えず数を数えながら歩行訓練する姿が流れたこともある。365日、一日も休まずリハビリを行う徹底ぶりが有名なのだ。
だが、大部屋は空きがないことが多く、希望すればすぐに入れるとは限らない。そこで個室はというと、料金は1日3万円台から10万円! 健康保険は利かない。数カ月の“長期戦”を余儀なくされるリハビリで、その治療費以外に1日最大10万円を負担し続けるのは、一般人には無理だろう。
VIPと病院の怪しい舞台裏