一方、もっとも少ないのが沖縄県で、27.3錠でした。沖縄県の高齢化率はわずか19.0%と、群を抜いて低い県です。秋田県との差は1.9倍。高脂血症でも、都道府県格差は、ほぼ2倍に達しているのです。
関東と九州の処方量も、全国平均より、かなり少なめです。また大阪府周辺や愛知県など東海各県も、全国平均を下回っています。大都市圏のサラリーマンは、電車通勤だけでも、かなりのカロリーを消費しており、それが高脂血症の予防につながっていると考えられます。若者が多く、相対的に高齢化率が低いことも理由のひとつでしょう。九州など温暖な地域は、住民の戸外での活動も活発なのかもしれません。
金額ベースで見ると、全国平均は2770円。トップはやはり秋田県で、3523円となっています。南国・高知県が2位に入っています。
実は高知県の高齢化率は、32.2%で全国2位。やはり高齢者が多ければ、クスリ代もかさむわけです。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。