芳香柔軟剤・消臭剤で体調不良は化学物質過敏症だった

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 CS患者の多くがアレルギーを持っていることから同一視されがちだが、まったく違う。アレルギーは体内に侵入した異物に反応する免疫反応で、血液の抗体検査でわかる。しかし、CSは神経反応であり、脳が過敏に反応することで起こる全身症状だ。

「機能性MRIや近赤外線トポグラフィーなどで調べると、CSの患者さんが化学物質に接すると、脳の血流に変化が生じることが確認されています」

 CSの原因となる化学物質が体内に入る経路は呼吸が80%以上、食べ物や水など口からが十数%。皮膚からも侵入する。

「成人が1日に摂取する食べ物は1キログラム、水は2リットル程度。ところが、空気は15~20リットルもある。そのうえ、化学物質を食べ物と一緒に取れば肝臓である程度の解毒が可能ですが、化学物質を鼻や口から吸うと、肺から直接血液に取り込まれるので毒性が強くなります」

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