3位のノイロトロピン錠は1976年発売の古いクスリ。ウサギにある種のウイルスを感染させ、その皮膚から抽出した液体を加工して作られます。特許はとっくに切れているはずですが、製造が難しいためか、どこもジェネリックを発売していません。しかし副作用が少なく、腰痛や五十肩に効くほか、帯状疱疹の痛みにも効果があるため、根強い人気を保っているのです。薬価は32円/錠です。
■上位100品目中58品目がジェネリック
解熱鎮痛消炎剤の多くは、発売からかなりの年月が経っているため薬価が低く、先発薬とジェネリックの価格差があまり大きくありません。先発薬の多くは、1錠当たり15円から30円程度。ジェネリックの多くは数円から20円程度。患者にとっては、ジェネリックに切り替えたとしても、経済的メリットはわずか(窓口負担で1錠当たり数円)です。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。