Rさんは、自分のスマートフォンに「肺がん 手術できない」といったワードを打ち込み、ネット検索してみました。すると、「余命1年」と書かれてあるサイトが目につきました。
「とうとう来たか。俺は1年で死ぬんだな。1年か……」
Rさんの頭の中では「1年」という数字が巡ったといいます。
■「誰だって生きたいのは当たり前」と言われて緊張がほぐれた
入院後に始まった抗がん剤治療ではつらい嘔気が2日ほど続きましたが、それでもRさんは繰り返しがんばりました。しかし、嗄声、咳、痰は良くなりません。2カ月すぎた頃に再びCT検査を行うと、医師から「いまの抗がん剤は効いていないので、治療薬を替えましょう。このスピードでは、もしかしたら3カ月の命かもしれません」と告げられました。
がんと向き合い生きていく