花粉症治療の副作用 インペアード・パフォーマンスって何

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 それによると、眠気では、「よく感じた」「時々感じた」を合わせると「抗ヒスタミン薬群」は54.8%に対し、「抗ヒスタミン薬以外の薬のみの群」は20%。集中力や判断力の低下では、54.8%対10%だった。

 眠気やインペアード・パフォーマンスの副作用は、労働生産性を下げ、経済的損失を招く。薬剤種類ごとの労働災害リスクを見た海外の研究では、麻酔薬、抗うつ薬、血糖降下薬、抗精神病薬などほかの薬を抜いて、抗ヒスタミン薬が労働災害リスクが一番高いとの結果が出ている。

■交通事故や転倒のリスクを上げる

 さらに問題は、場合によっては死をも招くことだ。その代表が、車の運転への影響。前出のドライバーと花粉症に関する調査では、6.2%の人が「事故を起こした・起こしそうになった」と回答。米国では、抗ヒスタミン薬服用者に対して自動車運転を禁じ、禁錮・罰金の罰則を設けている州もある。

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