仮に80歳とすれば、残りの人生は数年。その限られた人生を病院で暮らすか、病気と折り合いながらやりたいことをやって暮らすか。そう考えたのが、安崎さんでしょう。末期がんは、痛みを伴います。治療なしといっても、そんな痛みを解消する治療は受けるのが一般的です。でないと、やりたいことができませんから。
3年前の12月に末期の肺がんが見つかった俳優の愛川欽也さんは入院を伴う治療を拒否。通院で受けられる放射線のみで人気番組の出演記録を更新して、80年の生涯を閉じました。まったくの治療なしではありませんが、最低限の治療で済ませた一番の理由は、「番組出演の継続」でした。
治療に迷ったら、「積極的な方法を取らない」が原則。高齢のがん患者はなおさらです。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁