数字が語る医療の真実

ビタミンCを取ると「風邪が1日早く治る」は本当か?

一般的な必要量は100ミリグラム、その2~80倍の量のビタミンCを取る(C)日刊ゲンダイ

 10%弱短くなるというのは、5日で治るところが、ビタミンCを摂取すると4・5日で治るという感じです。

 ビタミンCの一般的な必要量は100ミリグラム。野菜100グラムで十分取れる量ですから、その2~80倍の量のビタミンCを取って、前述のような効果というところです。

「大して効かないのか」という感じかもしれませんが、インフルエンザに対するタミフルなどの抗インフルエンザ薬の効果も1日早く治るという結果ですから、似たような効果があるともいえます。

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名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

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