独白 愉快な“病人”たち

初の人間ドックで発見 DJ KOOさん脳動脈瘤で家族が一つに

「この経験をどんどん発信していきたい」とDJ KOOさん(C)日刊ゲンダイ

 このタイミングでこの番組のオファーがあったこと、そしてこの先生に出会えたことは本当に感謝しかありません。でも、手術前のボクは自分が生きている感覚がありませんでした。先のことを考える余裕もなく宙に浮いた感じで、幸運の喜びも手術の怖ささえも感じられませんでした。

■6時間に及んだ手術はほんの一瞬の感覚

 手術は全身麻酔で薬が入った途端に意識がなくなり、「終わりましたよ」と起こされるまでほんの一瞬の感覚でした。瘤は最終的に9・8ミリと採寸され、手術は6時間に及んだようです。術後は、自分の頭の左上に細い管が入っていて、そこから脳内にたまる血を逃がしていました。手術中に脳へ血液が上がらないように首の動脈からも血を逃がしていましたから、頭と首から管が出ていて、手術直後の姿はすごかった(笑い)。

 手術から3日間は頭が痛かったし、全身麻酔の影響で気持ち悪く、一体どうなることかと思いました。でも術後すぐに会話ができ、3日目には重湯のような食事ができ、4日目には歩行ができ、1週間も経つと洗髪ができて、もうほとんど普通の体に戻っていました。

3 / 5 ページ

関連記事