末期がんからの生還者たち

精巣がん<3> 転移がん手術後2カ月で間質性肺炎を発症

大久保淳一さん(提供写真)

「大久保さん、もうここ(病院)に戻ってきてはダメだよ!」

 退院後、自宅で半年間静養し、その後、勤務先の「ゴールドマン・サックス社」にも復職し、2009年10月、通院で行われていた治療のすべてが終了した。

 病気前に打ち込んでいたマラソンに復帰するためにウオーキングをスタート。11年10月、諏訪湖マラソン(ハーフ)完走。12年4月には「かすみがうらマラソン」(42・195キロ)に参加し、13年6月には北海道「サロマ湖100キロマラソン」も完走した。

 年に2回、病院で定期的な検診を受けているが、原発の精巣がんの手術から今年でちょうど10年。5年生存率を2度もクリアした。

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