独白 愉快な“病人”たち

子宮頸がん克服 ドラマー小林香織さんが説く検診の重要性

子宮全摘手術を受けた小林香織さん(C)日刊ゲンダイ

 きちんと説明を聞いて、覚悟はできました。ただ、ライブを控えていたので「手術を1カ月延期できませんか?」と先生に相談してみたんです。すると、「そんなことをしたら、どんどん悪化してしまいますよ」と言われ、いま何を優先すべきかを考えました。

■味覚の変化や排尿障害も

 手術は6時間50分の長丁場。生まれて初めての全身麻酔でした。術後、名前を呼ばれたときは傷口が痛く、とにかく寒くて震えが止まりません。病室に残った父に手を握ってもらいました。無性に人肌が恋しくて、皮膚のぬくもりが欲しかったことを覚えています。

 手術を受け、これで無事治療も終わりと思っていたのですが、わずかにリンパ節に転移が認められ、抗がん剤治療をすることになりました。予想していなかったことだったので、この先どうなるのかと不安が募りました。

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