4つの部位で“体の声”を聞く「聴診器」で手軽に健康維持

使い方は簡単

■左胸(心臓)

 左の乳頭付近に聴診器を当てて音を聞く。

「日頃から自分の鼓動のリズムを聞き慣れておくことが大切です。リズムが頻繁に乱れる場合は不整脈が疑われます。不整脈の一種である心房細動は、鼓動のリズムが乱れることで心臓内の血液がよどみ、血栓ができやすくなります。その血栓が脳に飛ぶと脳梗塞を起こすので注意が必要です。鼓動のリズムが乱れることを把握できるだけでも、受診するタイミングを逃さずにすみます。また、弁膜症などで血液の逆流が起こると、『シューシュー』『ダーッダーッ』といったような心雑音が聞こえます。家族の音と比べてみましょう」

■お腹(胃腸)

 へその少し上に聴診器を当て、30秒ほど胃腸の音を聞く。

「胃腸は、食べ物を消化、吸収、排泄するために蠕動運動を行っています。問題がなければ、『ゴロゴロ』した音が10~20秒おきに聞こえますが、吸収しづらい物を食べたときはゴロゴロという音が多くなります。また、麻痺性の腸閉塞を起こした場合はまったく音はしなくなり、腸が詰まったりねじれたりする腸閉塞では『キンキン』という金属性雑音がします」

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