役に立つオモシロ医学論文

英国医師会が研究 “お酒の種類”で感情は変わるのか?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 お酒を飲むと、普段とは異なる気分になることも多いと思います。「お酒で性格が変わる」なんていうこともしばしばあります。普段はあまりしゃべらない人でも、お酒が入った途端に話すようになったり、あるいは感傷的になって涙を流す人や、怒りっぽくなる人もいるでしょう。

 英国医師会のオープンアクセスジャーナルの2017年11月20日付に、「アルコール飲料の種類と、飲酒した人の感情に関連性があるのか」を検討した研究論文が掲載されています。

 この研究は過去1年間に飲酒をした21カ国の2万9836人を対象にしたアンケート調査です。ウオッカなどの蒸留酒、ビール、赤ワイン、白ワインという4種類のアルコール飲料摂取と、「ポジティブな感情」(力がみなぎる・リラックスする・セクシーな気分になる・自信が増す)や、「ネガティブな感情」(疲れる・攻撃的になる・気分が悪くなる・落ち着かない・涙もろくなる)との関連性を検討しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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