役に立つオモシロ医学論文

英国医師会が研究 “お酒の種類”で感情は変わるのか?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 解析の結果、攻撃的な感情は蒸留酒を飲んだ人で29.8%、赤ワインを飲酒していた人で2.6%と、統計学的にも有意に蒸留酒を飲んでいた人で多いことが示されました。また蒸留酒では、アルコールの依存度が高い人ほど攻撃的な感情が出やすいことも示されています。攻撃的な感情が少なかった赤ワインでは、やはりリラックス効果が52.8%と最多でした。ただし、疲労についても60.1%と最多で、赤ワインにもネガティブな作用が示されています。

 年始も飲酒の機会は多いと思いますが、自分の酔い方に問題を感じている人は、お酒の種類を変えてみるのもいいかもしれません。もちろん、飲みすぎは禁物ですが。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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