更年期女性の1割が発症 微小血管狭心症のリスクを知る

30~50代の女性は注意(C)日刊ゲンダイ

 しかし、これだけでは微小血管狭心症は判断できないことがある。似たような症状を持つ病気に不整脈、胃や腸などの消化器疾患、心身症などがあり、別の病名を告げられ、治療しても症状が治まらないケースも多い。実はこの病気、かつては“シンドロームX”といわれ、病院で検査をしても異常が見つからず病名も診断されなかった。検査で特に異常が見られないが胸の痛みは確実にある。ならば、ということで付けられた除外診断的な病名なのだ。

■閉経前のリスクが高い

「一昨年、東北大学で血液中のセロトニン濃度がこの病気のバイオマーカーになることが発表されましたが、まだ実用化には至っていません。いまのところミクロン単位の毛細血管の血流を調べるのは、狭心症の症状がありながら冠動脈狭窄がない、と確認された場合です。そのときはカテーテルの先で冠血流の速さを調べられる装置や心筋血流を調べる特殊な画像検査を用いて検査します。ただし、この装置を持つ病院は少ないため、この診断名にたどりつかないケースが多いのです」

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