末期がんからの生還者たち

慢性骨髄性白血病<3>「治療法を変えるのは命がけの選択と同じ」

久田邦博さん(C)日刊ゲンダイ

「もう病気を考えると気がめいりますから、病気のことは忘れて治ったかのように過ごしています。死ぬまで生きているのだから、思いっきり充実させてやる! という気持ちでいますね」

 薬剤の副作用もある。疲労感、下痢、皮膚掻痒などだ。

「疲労感は意識をしないように努めました。この状態が普通だと考えて忘れるようにしています。ただ、睡眠だけはしっかりと取っていますね。下痢は整腸剤でコントロールし、皮膚掻痒感は、かゆみ止めのクリームを使用しています」

 38歳で「白血病」と告知されたとき、久田さんには、10歳を頭に、男ばかり4人の子どもがいた。

 子どもたちには、「白血病」であることを隠していた。

 長男が20歳を迎えたとき、「実は……」と打ち明けたところ、「今さら言うなよ!」と、どうとでも受け止められる返事が返ってきたという。

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