「もう病気を考えると気がめいりますから、病気のことは忘れて治ったかのように過ごしています。死ぬまで生きているのだから、思いっきり充実させてやる! という気持ちでいますね」
薬剤の副作用もある。疲労感、下痢、皮膚掻痒などだ。
「疲労感は意識をしないように努めました。この状態が普通だと考えて忘れるようにしています。ただ、睡眠だけはしっかりと取っていますね。下痢は整腸剤でコントロールし、皮膚掻痒感は、かゆみ止めのクリームを使用しています」
38歳で「白血病」と告知されたとき、久田さんには、10歳を頭に、男ばかり4人の子どもがいた。
子どもたちには、「白血病」であることを隠していた。
長男が20歳を迎えたとき、「実は……」と打ち明けたところ、「今さら言うなよ!」と、どうとでも受け止められる返事が返ってきたという。
末期がんからの生還者たち