糖尿病の新たな合併症「糖尿病性認知症」の症状と治療法

糖尿病を放置するとまずい(C)日刊ゲンダイ

「もの忘れ外来」「認知症疾患医療センター」などを受診すればよい。

 糖尿病性認知症は、「コントロール可能な認知症」だ。そこが、悪化を止められないアルツハイマー型と大きく違う。糖尿病性認知症であれば早期の段階で血糖コントロールをしっかり行うと悪化しない。糖尿病性認知症と診断された人が、糖尿病の教育入院を2週間するだけで認知症のすべての症状が消えることは珍しくない。逆に、退院後、血糖コントロールがまた悪化すると症状が表れる。それほど、血糖コントロールとの関係が顕著なのだ。

「特に注意してほしいのは、軽症の認知症と診断された人です。糖尿病性認知症がかなりの割合で混じっていると思います」

 糖尿病性認知症には、アルツハイマー型の薬は効かない。また、糖尿病性認知症はコントロール可能であるとはいえ、進行すると、それが難しくなる。

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