役に立つオモシロ医学論文

禁煙ポスターはむしろ逆効果? 青少年は喫煙意識が高くなる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 喫煙が健康に与える影響は大きく、喫煙者は非喫煙者に比べて10年ほど余命が短くなるといわれています。また喫煙は、その副流煙がたばこを吸う喫煙者本人のみならず、周囲の人の健康にも影響を与えることが分かっています。

 こうしたことを踏まえ、喫煙マナーや禁煙啓発のための取り組みが行政や医療系学会を中心に行われています。特に健康への影響が大きいと考えられる未成年者においては、喫煙防止対策の一環として禁煙啓発ポスターなどが作製され、街頭やたばこ販売店に掲示されていることも多いと思います。

 とはいえ、こうした禁煙啓発ポスターは本当に未成年者の喫煙行動抑止につながっているのでしょうか。喫煙そのものについて知らない青少年に対して、こうしたポスターはある意味で喫煙行動そのものに対する情報提供媒体となってしまいます。

 禁煙啓発ポスターが青少年にもたらす影響を検討した研究論文が、ニコチンとたばこに関する国際的な専門誌、その名も「ニコチン・タバコ・リサーチ」電子版に2017年12月13日付で掲載されました。

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青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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