治らない喘息に新治療 気管支サーモプラスティの実力とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 右の肺には上葉、中葉、下葉、左の肺には上葉と下葉がある。気管支サーモプラスティでは左右の上葉と下葉の平滑筋を加熱。「片方の下葉↓もう片方の下葉↓左右の上葉」と3回に分けて行う。1回治療すれば3週間以上間隔をあけ、症状が安定していることを確認して次の治療を行う。

 同大の場合、喘息発作予防のステロイド内服薬の投与を行いながら治療の前日に入院。全身状態が安定していることを確認する。

 翌日の治療では、全身麻酔下で口から気管支鏡を挿入。気管支鏡の先端から治療用のプローブを気管支内に進めていく。プローブの先端は4つのワイヤに分かれ、それらを気管支の内側に当てて高周波電流を流し、65度で10秒間加熱する。

 1カ所終了すれば、5ミリ手前に気管支鏡を動かして治療を進めていく。平均で下葉は左右各約50カ所、上葉は左右合計70カ所を加熱する。

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