治らない喘息に新治療 気管支サーモプラスティの実力とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「難治性とされていても、喘息を専門にする呼吸器内科医のもとで適切な治療を受ければ、症状がよくなる患者さんはかなりいるとみています」

 次に、現時点では気管支サーモプラスティが有効な患者さんを事前に見極める確たる方法がない。実際に治療を行い、しばらく経過を見ていかないと有効であったかどうかが分からない。

 さらに、今世紀になって開発された治療法で、日本では約2年、欧米では7年ほどしか経っていない新しい治療法だ。治療後5年間の有効性や安全性は研究で明らかだが、10年後、20年後も大丈夫かについてはまだ情報が乏しい。

「それでもこの治療を受けてみたい」という場合は、主治医にきちんと相談を。

 なお、心臓ペースメーカー使用者、抗血栓薬服用者ら、患者さんの状況によっては治療が受けられない場合がある。また喘息が悪化している人は、それが鎮まった時期に気管支サーモプラスティを行うことになる。

 1回の治療は入院費も含めて約50万円。一般的には、このうちの3割負担になる。

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