独白 愉快な“病人”たち

骨肉腫で脚切断の危機 東儀秀樹さん“余命1年”からの現在

25歳のとき、医師が母に自分の“余命”を伝えているのを聞いた(C)日刊ゲンダイ

 入院中は、病室の花を描いたり、知り合いになった患者さんの顔を漫画風にデフォルメして笑わせたり、お見舞いに来てくれる人を楽しませたくて、いろんなことを考えて面白がっていました。そうやって楽しいことを濃くしていけば、楽しい人生になるからそれでいいと。

 その一方で、病院では左脚を切る話が進んでいたようです。ただ、日を追うごとに数値が良くなり、どんどん元気になっていくボクの様子を見て、主治医が通院することを条件に退院を提案してくれました。不思議なことに、がんが消えていたのです。結局、ろくに通院しないまま今に至ります(笑い)。

 入院中の治療や薬は一切なく、治療方針を考えている間に好転して退院できてしまったので、何が良かったのかは不明です。自分としては「ワクワク細胞」のおかげだと思っています(笑い)。「精いっぱい楽しんで生きてやろう」というワクワクした気持ちがワクワク細胞を活性化させ、がんをやっつけた。「病は気から」といわれるように、ワクワク細胞を活性化させるのは自分の意思でしかありませんから。

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