気鋭の医師 注目の医療

「認知症カフェ」には専門医が常駐 プログラムも毎回違う

認知症カフェ(左は内田暁彦院長)/(提供写真)

「合唱であれば、患者さんが若いころの時代の曲を歌って昔の快刺激を呼び起こす。マッチ棒パズルであれば、空間認知能力の刺激になります。また、茶道は患者さんにお茶の先生がいるので指導をお願いしているのですが、患者さんに役割を持っていただくとやりがいをもって参加してくれます。日課にしているストレッチ体操を参加者に教える患者さんもいます」

 内田院長が認知症カフェを始めて感じたことは、地域に認知症を専門とする医師が少なく、家族が認知症を疑ったときにどこへ相談すればいいのか分からない人が非常に多いことだという。その点、気軽に相談できる認知症カフェは早期発見の窓口にもなっている。

「それに患者さんがデイサービスに行っている間に、介護者の奥さんが息抜きの場として参加されることもあります。他の患者さんと交流することで、認知症に対して客観性をもてるので、家族にとってはとても励みになります」

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