金融機関に勤務し、当時、首都圏の支店に在籍していた岡田さんは体重が75キロ。毎日のように暴飲暴食を繰り返し、たばこも1日60本ほど吸っていた。
■すでにリンパ腺にも転移
健康にあまり留意することなく、生活習慣病も気にしない。夜な夜な主に部下と、懇親を図っていた。
それでも顔色が悪い社員を見つけると、「早く、医者に行ってこい!」と、叱りつけていた。
こうして社員の健康には気を使いながらも、実は岡田さん自身、3年も前から不快な自覚症状を抱えていた。定期健診ごとの血便(便潜血)である。
トイレのたびに便を見ると血が混じっており、色が黒いこともあった。でも、痛みを感じるわけでもない。当初、「痔ではないか」と、疑っていたという。
末期がんからの生還者たち