■学会が約1万人の患者を対象とした調査を開始
ただ、欧米人と日本人では体格や病状などに違いがあるため、ユーロスコアは日本での実態と乖離があると考えられていました。そこで、日本人の臨床データに基づいたリスク解析モデルを構築しようと2001年8月から臨床データの入力が開始され、徐々に全国に広まって今に至ります。
リスクスコアと同じく、日本における診断や治療法に関するデータはまだ十分とはいえず、信頼の置けるエビデンスがはっきり確立されているとは言い切れない領域があるのも事実です。
そうした現状を受け、日本循環器学会は約1万人の患者を対象とした調査を始めています。心不全や心筋梗塞などの心臓疾患で入院している患者を無作為で選び、治療内容や治療後の症状の変化といったデータを集め、治療に役立てる狙いです。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」