解析の結果、3年後にウエスト周囲やBMIが5%以上減少していた人、メタボリックシンドロームに該当しなくなった人の割合は、指導を受けた人で統計学的にも有意に多いことが示されました。また、血圧やコレステロール値、中性脂肪値の改善効果も認めたと報告されています。
この結果だけを見ると、メタボ健診の効果がそれなりに示されているような気もします。しかし、もともと健康に関心が高い人たちだけが積極的に指導を受けていた可能性もあります。また、示されたのはあくまでもBMIやウエスト周囲、血圧やコレステロール値などの改善であって、心臓病の発症リスクや延命効果ではありません。
「BMIが基準よりやや高めでも死亡リスクは増加しない」という研究も報告されており、メタボ健診の長期的な効果を論じるにはまだまだ根拠となるデータが不足している印象です。
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