高血圧の新治療「腎デナベーション(除神経)」の実力

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「早朝・夜間高血圧やSASは交感神経の活発化と関係が強いため、腎デナベーションがよく効くと考えられます」

 また、世界的には未治療の患者を対象にした臨床試験も実施。診察室内血圧150㎜Hg以上、24時間血圧140㎜Hg以上の人を対象に、日本、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアで行われた。昨年8月のヨーロッパ心臓病学会で発表され、同時に「ランセット」(世界5大医学雑誌のひとつ)にも掲載された。

「本研究では、3カ月後の24時間血圧の変化は、収縮期血圧がシャム手術・対象群より5㎜Hg有意に低下しました。この低下度は、臨床的には脳卒中や心不全の20~25%の低下に相当します」

 未治療の高血圧患者にも腎デナベーションの効果が確認できたことから、今後はどの段階でこの治療を取り入れればいいのか検討される見込み。

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