末期がんからの生還者たち

胆管がん<2>手が付けられず2時間で手術終了と3日後に知り

西口洋平さん(提供写真)

■「おそらく12時間はかかるでしょう」

 胆管は、肝臓から十二指腸までの、肝臓で作られた消化液の通り道。胆管がんは、胆管内側の表面を覆う粘膜に発生する悪性腫瘍だ。

 同がんの自覚症状は、西口さんが経験したような、1つは目の白い部分などが黄色くなる「黄疸」である。

 2つ目は、これも西口さんが経験した便が白っぽいクリーム色になる。胆管ががんによって狭められ、胆汁が腸内に流れてこなくなることから、便の色が白っぽくなるのだ。

 このほか、胆管がんの症状に体重減少、発熱、かゆみ、食欲不振、倦怠感などがある。告知を受ける半年前ほどから西口さんに、「胆管がん」特有のシグナルが、相次ぎ発信されていたのだ。

「全国胆道がん登録調査報告=1988~97」(日本胆道外科研究会)によると、「胆管がん」の手術での5年生存率は、26%である。

2 / 3 ページ

関連記事