また、気温が低いと代謝を活発にして体温を上げるためにアドレナリンも過剰に分泌される。それによって血液が固まりやすくなり、血栓による心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクがアップすることもわかっている。急に寒くなった日は命が危ないのだ。
とくに高齢者は、ただでさえ生活習慣病や加齢によって冠動脈や脳動脈の動脈硬化が進んでいる。
気温の低下によって収縮期血圧が一気に20~30㎜Hgも上がる人も珍しくないというから、血管が負担に対応できずに心血管イベントを招く危険がさらに上がる。よりいっそう気を付けたい。
また、日々の寒暖差によって血圧が中等度高血圧の範囲(収縮期160㎜Hg以上、拡張期100㎜Hg以上)を超えて上下動を繰り返していると、動脈の内壁が傷つけられて動脈硬化が進み、さらに血圧の上下動が大きくなっていく。そうした“負の連鎖”が心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクがアップすることもわかってきた。やはり、三寒四温の時期は要注意といえる。