あなたの知らない突然死の現場

大杉漣さんはホテルで発作 突然死で危険な生活シーンは?

心不全で亡くなった大杉漣さん(C)日刊ゲンダイ

「高齢者は、血管が硬くなって若い人より血圧が乱高下しやすい。上がるのも下がるのも急激なのです。排便はいきんで血圧を上昇させ、血管を破る要因になり、入浴は血圧を下げて血管を詰まらせたり意識を失わせたりします」(桑島医師)

 睡眠の状態がよくないのも、血圧の急降下によるという。運動や作業などの影響で致死的な発作を起こすイメージがあるかもしれないが、それは60歳未満の若い人。高齢者はトイレや風呂場などの落ち着く場所が危ないのだ。

「浴室は風呂を沸かしてから室内を湯気で暖めるだけでなく、脱衣場も暖房で暖めておくことです。寒暖差を少なくすれば、突然死のリスクは少なくなります。また、スムーズに排便できるように野菜中心の食事を心がけ、3食きちんと取ることも大切です」(米山公啓医師)

 夏は脱水症状にも注意した方がいい。〈表〉は2人の医師のアドバイスをもとにした突然死に関わるチェックリストだ。どれも「いいえ」がよくない。多い人は、生活を見直すことだ。

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