重大病を引き起こすことも くしゃみを我慢してはいけない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「『背中が曲がっている』と他人に指摘されたり、『背が縮んで洗濯物が干せなくなった』ことで、初めて骨折に気がつく人もいます。骨折したままにしておくと、背骨のバランスが悪くなり、他の骨への負担が大きくなる。背骨が折れると、1年以内に次の骨折が起こる確率が高くなるという研究報告もあります」(水井院長)

 圧迫骨折が怖いのは、内臓の病気が続くリスクが高まることだ。

「骨折で前かがみの姿勢になると肺や心臓、内臓などが圧迫されます。肺活量や心臓の機能低下により、疲れやすくなり、心不全のリスクが高まる。胃や食道が圧迫され、物が食べられなくなり、胃液が食道に逆流する『逆流性食道炎』になる人もいます」(水井院長)

 口や鼻を覆ってくしゃみを遮ると、さらに危険だ。上気道への圧力は通常のくしゃみの5~24倍になるとの報告もある。

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