これまでの健康常識は捨てていい

気になるお酒の糖質 ダイエット中に飲んだほうがいいのは

血糖値を気にするならワイン
血糖値を気にするならワイン(C)日刊ゲンダイ

 糖質制限ダイエットが人気のいま、お酒の糖質も気になるところ。しかし、AGE牧田クリニック・牧田善二院長はこう言います。

「アルコールには血糖値を下げる作用があります。特にワインは、ダイエット中に飲んだ方がいいお酒です」

 食事中に白いパンを食べた群と、ビール、ワイン、ジンをそれぞれ飲んだ群の食後血糖値の変化を比較した研究があります。それによると、パン群は45分後、ビール群は30分後をピークに血糖値が上昇。一方、ジン群はほぼ変化がなく、ワイン群は15分後から緩やかに下降しました。

「血糖値が上昇するとインスリンが分泌され、余分なブドウ糖が体脂肪に変わります。肥満を防ぐためには、血糖値をなるべく上げないことが肝心です」

 ジンを飲んだ群の血糖値が食後ほぼ変わらないのは、アルコールに血糖値を下げる作用があるからです。

 ところがビールでは、アルコールのほか糖質も含まれているので、血糖値が上昇。では、同じく糖質が含まれるワインではなぜ、血糖値が上昇せず、むしろ下降するのでしょうか?

「ワイン、特に白ワインを飲むと血糖値が下がることは、数々のデータから明らかです。白ワインに多く含まれる酒石酸などの成分が、インスリン抵抗性を高めて血糖値を下げるからだといわれています」

 もう一点注目すべきは、ビールが血糖値を上げるとはいえ、パンよりはピーク時の数値が低い点。糖質量がパンほどではないのがその理由です。

「ダイエット中にお酒を飲むならワインがベスト。それ以外の醸造酒(ビール、日本酒など)は糖質を含みますが、あまり毛嫌いせず、適量を楽しむといいでしょう」

 ちなみに、蒸留酒(ジン、焼酎、ウイスキーなど)は糖質ゼロです。

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