情報通信業(電話、テレビ局、新聞社、出版社、インターネット情報配信サービスなど)や金融・保険関係、不動産関係も港区のほうが、比率が高くなっています。大ざっぱに言えば、港区は頭脳労働に就いている人が多く、足立区は単純労働・肉体労働者が多いと言えそうです。
港区は単身者が多いのですが、大企業のホワイトカラーに勤めている人が多いため、会社で充実した健診や人間ドックを受けているはずです。また異業種交流会やスポーツジムなどに参加している人も多いでしょう。社会とのつながりは健康維持に大切です。
足立区は相対的に単身者が少ないのですが、仕事のストレスを解消するために、夕方からひとりで飲み始める人が大勢います。そのための安い居酒屋も充実しています。喫煙率も高めです。
あるIT企業が2015年に行った調査によれば、港区や渋谷区の飲食店禁煙率は20%前後、対する足立区や葛飾区は8%前後でした。
足立区vs港区 低所得者が短命とは限らない
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。