皮膚を科学する

着心地悪いと風邪引きやすい 肌着とウイルスの意外な関係

肌さわりの良さが大事(C)日刊ゲンダイ

 免疫グロブリンとは、免疫の中で大きな役割を担っている抗体タンパク質。5種類あり、「A」は人の気道や腸管などの粘膜に存在し、粘膜免疫の“主役”として局所で細菌やウイルスの感染から守る働きをしている。

 コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンのひとつ。通称「ストレスホルモン」と呼ばれ、主にストレスと低血糖に反応して分泌が増える。コルチゾールレベルが高いと免疫力を低下させる。つまり、免疫グロブリンAが低下し、コルチゾールが増加するということは、それだけ風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすいというわけだ。

 しかし、柔らかい肌着を着た直後は「肌触りがいいな」と着心地を自覚できるが、しばらくするとそんなことすら意識しなくなってしまう。逆に、着た直後に「着心地が悪い」と感じても同じだ。なぜなのか。

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