「自殺を図る人の多くがアルコールにより酩酊状態にあることがわかっています。死や痛みや罪悪感のハードルを下げ、衝動性が自殺を後押しするからでしょう」
ちなみに酒量が徐々に増加していく中高年は、本人も周囲も気づかないだけで、うつ病が隠れている場合がある。そうなると自殺リスクがさらに高まるので注意が必要だ。
■コミュニケーションの相手を見つける
では、自殺から身を守るにはどうしたらいいのか?
「学生時代の友達や家族や親戚、ボランティアや趣味の仲間など会社以外の人と積極的に交流することです。この場合、淡泊な付き合いにとどめること。議論して人間関係が壊れないようにしましょう。夜しっかり眠れるように昼間に体を動かし、起床・就寝時刻を一定にすることも重要です」
体が弱っても交通費がなくても、コミュニケーション相手を見つけられるネットは自殺防止には有効かもしれない。