役に立つオモシロ医学論文

血圧は毎日測って手帳に記録するべきなのか

「自己モニタリング」は有効か(C)日刊ゲンダイ

 解析の結果、収縮期血圧(上の血圧)は、通常ケアに比べて自己モニタリングでは3・5㎜Hg、遠隔モニタリングでは4・7㎜Hg、統計学的にも有意に低いことが示されました。ただ、示された血圧の差が、将来的に起こりうる脳卒中や心臓病のリスクをどこまで下げるかについては分かりません。この差が本当に意味のある差なのかについては今後の研究に注目したいところです。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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