心機一転のはずが…転居で“引っ越し不調”はこうして防ぐ

引越し先のアレルゲンで発症(提供写真)

 企業の嘱託産業医としてビジネスマンのメンタル相談に乗っている奥田弘美氏(精神科医)が言う。 

「引っ越しは精神的にも身体的にも非常に大きなストレスがかかります。梱包や不要な物の処分、転居のための各手続き、関係先へのあいさつ回りなど、準備段階から非日常な状況が続き、新居に移ってからも荷ほどきや手続きが待っていて、準備のとき以上にハードです。夜の作業で睡眠不足が続いているケースも多い。しかし、たまっている疲労が新生活への期待感で隠されてしまい、自覚できていない人がほとんどです。そうした心と体の疲労がうつの大きな原因になるのです」

 転居先では生活環境も人間関係もガラリと変わる。それだけで大きなストレスになるが、さらに仕事などのトラブルが重なると一気にガクンとくる。

 引っ越しは、身体的な疲労に生活環境が変化するストレスが加わり、メンタル不調を招きやすい条件が揃ってしまうのだ。

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