「たかが、いびき」は大間違い 早期治療開始が重要な理由

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 具体的には、日中の眠気や集中力の低下による生産効率の低下。交通事故及び産業事故の増加。加えて、高血圧や糖尿病、動脈硬化にまつわる脳卒中や心筋梗塞、狭心症のリスクも高まる。

■精密検査で総合的に判断

 さらには、睡眠中の呼吸停止に伴って頻回する酸素不足が認知症のリスクを上げるとの懸念もささやかれているという。

 早めの診断・治療が肝要だ。最近では、スマートフォンの睡眠アプリなどでいびきの疑いに気付いて受診する人もいるとのことだ。

 受診後のSASの検査の流れは次の通り。まずは自宅で簡易検査を行い、睡眠中の酸素不足や脈拍の変動、いびきや呼吸の状態などをおおまかに評価する。これでSASの疑いが強いとなれば、精密検査の「終夜睡眠ポリグラフ検査」を1泊入院で行う。「本当にSASがあるのか」「治療が必要なレベルなのか」「どのような治療が適しているのか」について、重症度、体位、睡眠深度の影響などを含め、総合的に診断を受ける。

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