そばにいた家族は私の顔を見るなり救急車を呼びました。顔の左半分が垂れた感じで明らかに麻痺がわかったようです。救急車なんて大ごとにしてほしくなかったのですが、「大丈夫」は「らいじょうぶ」になり、「保険証」を「ほけんひょう」と言っている自分がいました。
すぐに意識が薄れて、気付いた時は救急車の中でした。意識が戻ると急に体に力が入るようになり、病院に到着した頃にはもう元気でした。麻痺していたのは15分間ぐらいだったようです。
運ばれた病院でCT検査をされましたが、異常は見られず、その日は帰宅しました。でも、医師から「一応、MRI検査もした方がいい」と言われ、念のためにMRI検査を受けたのが翌々日です。予約が混んでいたので1日空いてしまったのですが、検査の結果、なんと脳梗塞の痕、つまり脳の壊死が4カ所も見つかったのです。みなさんも注意してください。CTでは脳梗塞が写らないこともあるそうです。
独白 愉快な“病人”たち