Ⅱ型は「細胞障害型」とも呼ばれ、体内に侵入してきた抗原が細胞に付着することによって自分自身の体をアレルゲンとして反応し、細胞を壊してしまうタイプです。型の合わない血液を輸血して起こる溶血性貧血などが該当します。
Ⅲ型は「免疫複合型」と言われ、アレルゲンと抗体が結合した免疫複合体が組織を傷害します。血清病やリウマチに関係しています。
Ⅳ型は「遅延型」で症状が表れるまでに1~2日ほどかかるタイプです。抗体は関係なく抗原に対してリンパ球などの細胞が反応して起こります。ツベルクリン反応や金属アレルギーなどがそれに当たります。
■術中、急激に血圧が下がるケースも
手術では、「遅延型」を除く3つが問題になるケースが多いといえます。アレルギーを抱えている患者さんの体内で、セロトニンやヒスタミンといった血管を拡張させるタイプの「ケミカルメディエーター」(細胞間の情報伝達に使われる物質でアレルギーを促進させる)が放出されるような仕組みが出来上がっていると、アレルギー反応を起こしたときに血圧が急激に下がります。そのため、血液の循環の維持ができなくなったり、呼吸困難になるなどして全身状態の維持に苦労するのです。
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