もちろん、手術中は血圧や呼吸の状態を常に確認していますし、アレルギーの症状が起こった場合は麻酔科医をはじめとしたスタッフが迅速に対処します。ただ、予定外の処置が必要になるため、手術をスムーズに行うことが難しくなるといえます。
医療の現場で比較的多く遭遇するのは「食物アレルギー」と「薬品アレルギー」です。食物アレルギーの中では、卵や乳製品といったタンパク質系の食品に対するアレルギーの患者さんが多い印象です。薬品は麻酔薬や抗生物質でアレルギーを起こす場合が多く見られます。
いずれも、患者さん本人が自覚していて、事前に医療者側にきちんと伝えておけば、現場は術中にアレルギー反応を起こさないように尽力します。アレルギーの原因になるような薬や機材などを使わないで済むような方策を考えたり、同じ効果のある別タイプの薬に置き換えることも行います。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」