年をとったら「太る」を目指す

経口摂取が困難な場合「人工栄養」はやるべきか

低栄養が続けば治療断念も…(C)日刊ゲンダイ

 頭頚部がんや食道がんの方は、手術後、嚥下(えんげ)障害などによって、経口摂取の量が不十分になりがちです。この場合、一時的に胃ろうや腸ろうを作り、経口摂取と人工栄養を併用します。がん患者におけるリハ栄養は、注目が集まっている分野です。

 一方、余命が1カ月以内と予測されるがんの終末期になると、話は別です。この段階では、栄養摂取目的の胃ろうや経鼻経管栄養法は取り入れなくていいと考えています。がんに限らず、脳卒中後遺症や認知症、老衰などで人生の最期が近づいていると予想できるケースでは、やはり人工栄養は選択しません。患者さんの苦しみを少なくする処置が主に求められると考えています。

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若林秀隆

リハ栄養、サルコペニア、摂食嚥下障害を特に専門とする。日本リハビリテーション医学会指導医・専門医。

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